おとてく

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作曲家/レコーディングエンジニアが書く、DTM、作曲、レコーディングメディア。

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【ドラム差し替え】ドラムリプレイサーSlate Digital Trigger 2を導入してみた!【プラグイン】

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ちょっと必要になったので、Slate Digitalのドラムリプレイサー「Trigger 2 」を導入しました!

試聴も用意しましたので、聴いてみてください!

いや〜、これは今まで持っていなかったのが自分でも不思議なくらい即戦力なプラグインです!

ドラムリプレイサーとは?

音のトランジェント(ピーク)を検出し、音をリプレイス(差し替える/置き換える)ことのできるプラグインです。

「演奏はいいのに録り音が悪い」とか「所々スネアのミスショットがある」とかいった理由で、音を差し替えたい時に効果を発揮します。

 

また、積極的に音作りのために使うということもあります。

ワンオクことONE OK ROCKのドラムの音といえばイメージできるでしょうか?

他にもcoldrainやCrossfaithなど、最近のラウド・ヘヴィ系のドラムのトレンドの音はリプレイサーが多く使われています。

 

Trigger 2の概要

こんな音になります

まずは聴いてもらうのが早いですね。

オリジナル

まずは普通にドラムを録ったもの。EQやコンプはしていません。

これをTrigger 2でリプレイスしてみます。

リプレイス後

はい!こんな感じです!

キック、スネア、ラックタム、フロアタムがリプレイスされています。

トラックにインサートするだけで直感的に操作でき、簡単に差し替えが行えました。

ちなみにリプレイス後のサウンドにも一切EQやコンプをしていません。

 

使い方についてはSleepfreaksさんの解説動画が分かりやすいので参考にしてみてください。(人任せ)

Slate Digital Trigger 2の使い方① 基本概要と主要パラメーター(Sleepfreaks DTMスクール) - YouTube

 

ロック寄りのサンプルが付属

2GB以上のサンプルライブラリが付属しており、キック、スネア、タムをリプレイスすることが可能です。

全体にロックやハードロック、メタル寄りのサウンドで、生っぽい音は収録されていません。

どのサンプルも作り込まれた音なので、すぐにミックスに入ることができます

音がイメージと違う場合も、EQやコンプをするより、違うサンプルに変更した方が早そうですね。

Trigger 2の詳細

検出の精度

キックのトラックのみをソロにして聴いてみましょう。

オリジナル

生ドラムの録音なので当然カブリがあります。

最後の1発をよく聴いてみてください。若干踏み損ねたのか、音がぐちゃっとなっています。

では、これをリプレイス。

リプレイス後

Mixバランスを100%にしたのでカブリは完全に消えています。

そして、最後のぐちゃっとなった汚い音も完璧に差し替わっています

精度はかなり高いですね。

また、ベロシティも一定でなく、オリジナルの強弱を反映しておりナチュラルです。

 

フラムもキレイに差し替わるがゴーストノートは難しい

ではスネアをソロにして聴いてみましょう。

オリジナル

0:06のフィル前にゴーストノート、

0:19にフラムがあります。

これを差し替えるとどうなるでしょう。

リプレイス後

フラムは見事にリプレイスされましたね!

残念ながらゴーストノートは上手く差し替えできず消えてしまいました。

 

「DETAIL」というパラメータ(コンプのスレッショルドのようなもの)を下げればゴーストもリプレイスできるんですが、そうするとカブリが大きいところも検出に引っかかって、タムなどを叩いている時にもスネア音が鳴ってしまいます。

 

そういう際には、Sleepfreaksさんの動画でも紹介されていた「SENSITIVITY」というパラメータを調整することでゴーストも検出できるようになります!

…という謳い文句なのですが、残念ながら百発百中とはいきません

カブリの大きなところは、事前に波形自体を切る等の下ごしらえが必要ですね。

 

Mixバランスを100%未満にした場合

ではもうひとつスネアを。

今度はMixバランスを50%にしたものです。

つまり、原音とリプレイス後の音が半々で鳴っている状態です。

 

Mixバランス50%

原音と混ざっても位相がいいですね。

0:06のゴーストノートも、微かに聞こえています。

原音との調整次第で、もっとハッキリと聴かせることも可能ですね。

 

Trigger 2でほかにできること

・検出したリズムを、ドラッグ&ドロップするだけでMIDIとしてエクスポートできる

・複数のサンプル素材をレイヤーでき、それぞれボリューム、定位、ピッチ、位相(正相←→逆相)を変更できる。

・専用のエディターを使用して、自分で用意したワンショット素材からライブラリを作成可能

 

こんな人にオススメ

まずはもちろん、生ドラムを録る機会のある人にはオススメ。

ロック寄りの音楽ならドンピシャですね。

 

また、オーディオ素材を切り貼りしてビートを組んでいる人にもオススメです。

「このキックに別のキック重ねたいなー」とか、「クラップ差し替えたいなー」とかって時に、MIDIと違って大変なんですよね。

作り始めならいいんですが、フルコーラス完成した後に差し替えるとなると、波形の切り貼りがめちゃくちゃ面倒です。

Trigger 2を使えばインサートするだけで別の音との差し替えやミックスができるので、大幅な時間短縮に繋がります。

 

付属のサンプルはロック寄りですが、前述したように自作のワンショット素材からライブラリが作れるので、ヒップホップやエレクトロでも対応可能です。

 

おわりに

僕は今までリプレイスする前提の曲を録ることは無かったのですが、今度そういうバンドを録ることになったので導入した次第です。

けど、もっと早く買っていればよかったですね。非常に楽しいプラグインです。

付属のサンプルはロック寄りとはいえ、自分で用意したサンプルも使えるし、実質のジャンルは広いといえます。

 

 

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Trigger 2 | Rock oN