「コードが分かると作曲が出来る!」シリーズ、
今回は「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう」の3回目として、リレイテッドⅡm7というものを紹介します!
このシリーズの記事一覧
④-1モーダルインターチェンジ
④-2セカンダリードミナント
④-3 リレイテッドⅡm7 ←今回
④-4パッシングディミニッシュ
④-5分数コード
④-6sus4
④-7aug
④-86thコード
リレイテッドⅡm7
「リレイテッド・ツーマイナー・セブン」と読みます。
前回紹介したセカンダリードミナント のコードをⅤとみなしたときに、そのみなしⅤへツーファイブ進行が出来るⅡm7のことです。*1
ツーファイブについては、コードが分かると作曲が出来る!「作曲にはコードの順番が大事!」編をどうぞ!
Cメジャーキーでいうと、A7、B7、C7、D7、E7がセカンダリードミナントとなります。
そして、このセカンダリードミナントをⅤとみなしたときにⅡm7になるコードがリレイテッドⅡm7です。
A7をⅤとみなせば、Em7がⅡm7になるし、
B7をⅤとみなせば、F♯m7がⅡm7になるし・・・(以下略)という考え方ですね。
この、リレイテッドⅡm7 → みなしⅤ への進行のうち、よく使われるものを1つ、実例つきでご紹介します!
Gm7→C7
これ、ド定番です。
ちなみにCメジャーキーという前提で書いています。
C7(本来はⅠ7ですね)をⅤとみなしたとき、Gm7がリレイテッドⅡm7になります。
Gm7 → C7とツーファイブ進行するわけです。
そして、C7はセカンダリードミナントとしてFM7に進みたがるわけですね。
実例を挙げてみましょう。
【参考楽曲】AKB48『365日の紙飛行機』
サビに登場します。
1:21あたりから聴いてみましょうか。
まず原曲キー(Gメジャーキー)のコード進行はこちら。
赤文字がリレイテッドⅡm7です。
セカンダリードミナントであるG7(本来のⅠ7)をⅤとみなしている訳です。
ということはその後はⅣ、つまりこのキーならCですね。
Cメジャーキーに直してみてみましょう。
こうなります。
別の曲も聴いてみましょう。
【参考楽曲】back number『花束』
1:41あたりからチェック。
まずは原曲キー(Dメジャーキー)で。
赤文字がリレイテッドⅡm7で、
セカンダリードミナントであるD7(本来のⅠ7)をⅤとみなしています。
この後はもちろんⅣが続きます。つまりこのキーならGですね。
ちなみに、2小節目のF♯7は泣きのⅢ7ですね。
では、Cメジャーキーに直してみましょう。
このように、後半のコード進行が先ほどの『365日の紙飛行機』と同じだということが分かります。
同じパターンが用いられている曲
・秦基博『ひまわりの約束』
サビの、
「君のために出来ることが 僕にあるかな」の部分がリレイテッドⅡm7です。
もちろん、この後はみなしⅤ(本来のⅠ)に進行し、その後はⅣに行きます。
・槇原敬之『遠く遠く』
サビの、
「僕のことがわかるように」の部分がリレイテッドⅡm7です。
やはり、みなしⅤである本来のⅠに進行し、その後はⅣに行きます。
今回はここまで!
次回も「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう!」編の続きとしてパッシングディミニッシュを紹介します!
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*1:「みなしⅤ」なんて名前は僕が勝手につけました。