おとてく

おとてく

作曲家/レコーディングエンジニアが書く、DTM、作曲、レコーディングメディア。

当ブログは、アフィリエイト広告を利用、またはプロモーション記事を含む場合があります。

リアンプって実際どうなの?音痩せする?【聴き比べ】

f:id:oto_tech:20200213194715j:plain

「リアンプ」でググると、有難いことに当ブログの過去の記事が結構上位でヒットするんですが、関連ワードで「リアンプ 音痩せ」とか「リアンプ デメリット」みたいなネガティブワードも散見されるんですよね。

 

なので今回の記事では、実際そこんところどうなの!?ってことで、リアンプした音の聴き比べをしていくことにします!

今回の聴き比べ手順

まずはギターの原音を録音

まずは普通にギターをアンプに直接繋ぎ、マイクを立てて録音しました。

原音と比較できなきゃ意味ないですからね。

その際にDIを介してライン録りも押さえてあります

 

f:id:oto_tech:20200211135713p:plain

 

f:id:oto_tech:20200211141917p:plain

まずは普通に録音 & ライン録りも押さえておく

 

使用機材

・ギター      :Fender stratocaster

・アンプ      :Marshall JCM2000 DSL

・キャビネット   :Marshall 1960A

・DI        :COUNTRYMAN TYPE 85

・マイク      :SHURE SM57

・マイク      :NEUMANN U87ai

・マイクプリ    :AVID PRE

・インターフェイス :AVID HD I/O

 

SM57をオンマイク(キャビネットから5cmほどの距離)、U87aiをオフマイク(50cmほどの距離)に立てています。

 

関連記事:DI(ダイレクトボックス)はなぜ必要?いつ使う?そもそもなんの役割があるの?

続いてリアンプしていく

ライン録りした音をDAWから出力し、リアンプボックスに接続します。

リアンプボックスからの出力をアンプに入力し、あとは先ほどギターを録った際と同じ設定のまま録音します。

 

f:id:oto_tech:20200211143951p:plain

アンプの設定、マイクの位置、マイクプリの設定、すべて先ほどと全く同じです。

違うのはリアルタイムでギターを弾いているかどうかだけ

f:id:oto_tech:20200211141927p:plain

アンプ、マイク、マイクプリ全て同じ設定のまま録音していく

この方法で2種類のリアンプボックスを用いた音を収音しました。

 

使用機材

・リアンプボックス :RADIAL X-AMP

・リアンプボックス :RADIAL PRO RMP

 

聴き比べ

では、いざ聴き比べ!

YouTubeにアップしました。

 

原音、X-AMP、PRO RMPの聴き比べです。

ストラトですので、ピックアップも切り替えています。

 

後半(2:07〜)からはワンフレーズごとに聴き比べられるようにしてあります。

 

X-AMP

かなり自然!原音に遜色ない出音です。

いわゆる「音痩せ」という感じはありません。

 

強いて挙げるとするならば、原音に比べ

・前に張り出す感じがやや弱い。

・ほんの少し輪郭がぼやける。

 

という差が無いことも無いですが・・・正直ボケっと聴いてたら分かりません!笑

超優秀なリアンプボックスと言えるでしょう。

 

https://www.soundhouse.co.jp/images/shop/prod_img/r/radial_xampb_2.jpg
RADIAL / X-AMPをサウンドハウスで見る 

 

PRO AMP

X-AMPと比べると、値段も安いぶん、原音とはちょっとキャラが変わりましたね。

・高域・低域ともにやや減衰している。

・そのせいか僅かに元気がなく感じる。

 

とはいえ、じゅうぶんに使える音であることは確かです。

PRO AMPでリアンプする際には、高域・低域の減衰を見越して、ほんの少しアンプの設定でハイ・ローを上げてやるといいかもしれませんね。

https://www.soundhouse.co.jp/images/shop/prod_img/r/radial_rmpd.jpg
RADIAL / PRO RMPをサウンドハウスで見る

まとめ

普通にギターを録る場合には、

ギターアンプ → マイクプリインターフェイス だけでいいのに対して、

 

リアンプする場合は、

ギターDIマイクプリインターフェイスDAWインターフェイスリアンプボックスアンプ マイクプリ インターフェイス と、

結構たくさんの経路を通っています。

 

これだけの経路を通る時点で、もちろん全く同じ音にはなりません。

ですが、かなり原音に近いところまで再現できることが、聴き比べていただいて分かったかと思います。

 

リアンプのメリットとしては、

・納得いくまで音作りができる

自宅でゆっくりOKテイクを録音し、その後スタジオでリアンプすれば、納得いくまで音作りを行える

・夜でもギターが録音できる

住宅事情などで夜はアンプを鳴らせない!という場合も、 ライン録りしておいた音を昼間リアンプすればOK

・アンプを持っていなくてもいい

自分ではアンプを持っていなくても、リハスタにある色んなメーカーのアンプを鳴らすことが可能

 

といった点が挙げられます。

 

DAW上のアンプシミュレータでは再現の難しい空気感や距離感を出すこともできますので、うまく活用していきたいですね。

 

 

 

この記事を書いた人のTwitterはこちら