「作曲をやるうえで、音楽理論って勉強しなきゃいけない?」
ちょくちょくされるこの質問ですが、僕は、
「音楽理論は必要」だけど「音楽理論の
と答えます。
これってどういうことなのか。
その理由をお話ししていこうと思います。
音楽理論って誤解されてないか?
音楽理論って、そもそもどういうものなんでしょう?
「昔のえらーい作曲家の先生が決めたルールブックみたいなもの」
そんなイメージを持ってる人、いると思います。
音楽理論は「文法」みたいなもんです
国語の授業で「文法」って習いましたよね。
五段活用やら、助詞やら。
ここでよーく考えてみてください。
みんな、文法を勉強したから日本語が喋れてるんでしょうか?
違いますよね?
そもそも文法が先にあって日本語が生まれたんでしょうか?
これもノーですよね?
すでに存在してた「日本語」というものを理論立ててまとめたのが文法ですね。
(もちろん部首の名称とか、書き順とか、後になって決めたものもありますが)
音楽理論もこれと同じなんです。
自然に生まれた法則性、規則性みたいなものをまとめたのが音楽理論なのです。
理論が先にあって音楽が生まれたわけではないのです。
ところで
「音楽理論」という言い回しを使ってきましたが、実は「音楽理論」というと非常に広い意味の言葉になってしまいます。
世間で使われているニュアンスとしては「楽典」の方が意味合いが近いですね。
楽典(がくてん、英: musical grammar)は、音楽に関する活動(演奏など)のために必要な最低限の知識のこと。「音楽の文法」や「楽譜の文法」などと言われることもある。
ここでも、 「文法」とたとえられています。
少なくとも「理論は必要」は間違いない
勉強するかしないかは置いといて、理論が必要なのは間違いないです。
文法にのっとっていない日本語はめちゃくちゃになりますね?
やっぱり音楽も、音楽理論(楽典)にのっとっていないとめちゃくちゃになるのです。
理論を勉強しないと作曲が出来ない?
「じゃあやっぱり理論は要るんやんけ!ほな作曲とかやろうと思ったら勉強せなあかんのやろ?」
いえいえ、別に理論を勉強しなくても作曲はできます!
「勉強していない」=「理論にのっとっていない」ではない!
理論を勉強せずに作曲をしたら、めちゃくちゃな曲ができあがるのでしょうか?
その答は、半分イエスで半分ノーです。
確かに、デタラメに音符を並べていっただけでは音楽にはなりません。
けど、世の中には、理論を勉強しなくてもデタラメにはならない人もたくさんいるんです。
運動会のかけっこみたいなもんです
小学校のとき、やたら足の速いクラスメイトっていませんでしたか?
運動会のかけっこで毎回1位みたいな。
そういう人たちって、専門家から走り方のトレーニングを受けて速くなったんでしょうか?
そうではなくて、センスとして正しい走り方を身につけてるんですよね。
それが先天的なものなのか、普段から走り回って遊ぶなかで覚えたのかは分かりませんが。
いずれにせよ、そういうセンスのある人は、今更「走り方理論」みたいなものを勉強しなくても、ちゃんと走れているわけです。
勉強しなくても作曲ができる人は結構いる
バンドマン、特にギターをやっている人は、理論を勉強していなくても作曲ができちゃう人は多いです。
もちろん、ちゃんと理論にのっとった曲ですよ。
まぁさすがに、コードの押さえ方くらいは、たいていの人は本を見て勉強します。
けど、「キー」やら「スケール」やら「ダイアトニックコード」やら「和声」やら、
勉強なんかしてないけど自ずと感覚として身に付いたという人がたくさんいます。
というか絶対その方が多数派です。
ハワイアンミュージックなんかは、その昔、チューニングの仕方すらも教えてもらわないままにギターを手に入れた人たちが、自分たちの心地いいと思うように弾いていたら音楽ができあがった、と言われています。
このエピソードなんか「まさに」ですね。
音楽の中にある法則性、規則性に勝手に気づいていく感覚です。
「そんな感覚身につかない!」なら勉強しましょう
僕は、べつに勉強することを否定しているわけではありません。
作曲の仕方が分からないなら、おおいに勉強しましょう。
デタラメに音符を並べてるだけじゃ楽しくないですしね。
このブログでも作曲方法について今後書いていくつもりです。
運動会のかけっこでビリになっちゃう子には、
「正しい走り方を身につけて、周りを見返してやれ!」と言いたいですからね。
(僕も足はめちゃくちゃ遅い方でした…)
まとめ
・音楽理論(楽典)は文法みたいなもので、理論が先にあったわけではない。
・理論にのっとっていないとめちゃくちゃな音楽になるので、理論は必要。
・ただし、勉強しなくても自ずと感覚で理論を身につけ、作曲ができる。
以上です。
音楽理論の誤解が少しでも晴れていれば嬉しいです。
繰り返しになりますが、僕は理論の勉強を否定しているわけではないです。
僕自身、感覚で身につけたことと勉強で身につけたこと、両方ありますから。
今後このブログでも、作曲に関しての記事をたくさんアップしていきます。
この記事を書いた人のTwitterはこちら。