おとてく

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作曲家/レコーディングエンジニア。フリーランスでギリギリ生きていけてる33歳が書くメディア。

コードが分かると作曲が出来る!「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう!」編 その4〜パッシングディミニッシュ〜

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「コードが分かると作曲が出来る!」シリーズ、 

「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう」だけで早くも4回目になってしまいました!笑

今回はパッシングディミニッシュを紹介します! 

 

過去の記事は

①  「作曲に使うコードを知ろう!」編

②  「作曲にはコードの順番が大事!」編

③  「コードを楽器へ割り振ろう!」編

④-1モーダルインターチェンジ

④-2セカンダリードミナント 

④-3リレイテッドⅡm7

 

ディミニッシュとハーフディミニッシュの違い

パッシングディミニッシュを紹介する前に、まずは、ディミニッシュハーフディミニッシュという2つのコードの違いを見ておきましょう。

 

それぞれのコードの構成音を並べたのがこちらです。

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比べると、4つ目の音が違うのが分かりますね(矢印のトコ)。

 

左側がディミニッシュ

Cdim7コードです。

構成音はド、ミ♭、ソ♭、になっています。

セブンスと言いながら、6番目の音であるラが出てきているのがポイントです。

セブンスの音より更に半音下の音が入ると覚えておきましょう。*1

 

右側がハーフディミニッシュ

Chalf dimコードです。

構成音はド、ミ♭、ソ♭、シ♭になっています。

マイナーセブンスコードの5度の音が半音下がっただけですね。

と、言うことは、

ハーフディミニッシュとはm7♭5のことなんです。

 

※このブログでは今までm7♭5という書き方をしてきましたので、今回も「half dim」とは書かず、「m7♭5」で統一します。

 

 

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パッシングディミニッシュ

コード進行の中でよく使われるのが、パッシングディミニッシュという手法です。

 

コードとコードの間に、経過的に(=passing)入るディミニッシュのことで、

これによって音の繋がりが非常に滑らかに聞こえます。

 

よくあるパターンを2つ紹介しましょう。

 

Ⅴ→Ⅵの間にディミニッシュ

ⅤからⅥへ行くコード進行の間に♯Ⅴdim7を入れます。 

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キーがCの場合、G7G♯dim7Am7となります。

 

よく見ると、G7G♯dim7のとき、ルート音 が半音上がっていますね。

ベースが半音ずつ上がっていくことで、スムーズな流れが生まれます。

 

また、パッシングディミニッシュとは言えませんが、後ろのG♯dim7Am7のみを使うパターンもよく見られます。

 

Ⅳ→Ⅴの間にハーフディミニッシュ

もうひとつは、

ⅣからⅤに行く進行の間に♯Ⅳm7♭5を入れるパターン。 

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キーがCの場合、FM7F♯m7♭5 G7となります。 

これも、FM7F♯m7♭5のとき、ルート音 が半音上がっていますね。

 

実は厳密に言うと、ハーフディミニッシュを使った場合はパッシングディミニッシュとは呼びません

ここも本来であれば、FM7F♯dim G7といくべきなんです。

 

しかし、これだとF♯dimのところでレ♯という他にない音が入ってくるため、やや滑らかさに欠けます。

実際、ポップスにおいては圧倒的にハーフディミニッシュを経過的に使った進行が多いので、

このブログではFM7F♯m7♭5 G7を紹介しておきます。

 

やはり、後ろのF♯m7♭5 G7だけを使うパターンもよく見られます。

 

  

実際に使われている例 

【参考楽曲】秦基博『ひまわりの約束』

前回のリレイテッドⅡm7でも紹介した『ひまわりの約束』。

サビに2パターンとも登場します。

0:56あたりから 聴いてみましょうか。

 

まず原曲キー(B♭メジャーキー)のコード進行はこちら。

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赤文字Ⅴ→Ⅵの間のディミニッシュ

青文字Ⅳ→Ⅴの間のハーフディミニッシュです。

6小節目の♯Ⅴdim7の後にもⅥが続きます。

 

Cメジャーキーに直してみてみましょう。

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こうなります。

ちなみに4小節目のGm7 → C7はリレイテッドⅡm7セカンダリードミナントですね。

 

 

同じパターンが用いられている曲 Ⅴ→♯Ⅴdim7→Ⅵ

・My Hair is Bad『真赤』

Bメロの、

「三番線に悲しい音がながれた」の部分がⅤdim7です。

Ⅴ→♯Ⅴdim7→Ⅵと進行しています。

 

 

・星野源『くだらないの中に』

サビの、

「くだらないの中にが」の部分がⅤdim7です。

Ⅴ→♯Ⅴdim7→Ⅵと進行しています。

 

 

 

同じパターンが用いられている曲 Ⅳ→♯Ⅳm7♭5→Ⅴ

・森山直太朗『さくら』

出だしの、

「手を振り叫ぶよ」の部分が♯Ⅳm7♭5です。

Ⅳ→♯Ⅳm7♭5→Ⅴと進行しています。

 

 

同じパターンが用いられている曲 両方

・くるり『東京』 

「君にまた電話したくなった」の後の間奏の部分、

8小節目〜9小節目にかけて、ハーフディミニッシュディミニッシュの両方が出てきます。

Ⅳ→ ♯Ⅳm7♭5 →Ⅴ→ ♯Ⅴdim7 →Ⅵと進行しています。

『ひまわりの約束』と同様に、両パターンが用いられていますね。 

 

・くるり『ブレーメン BREMEN』

同じくくるりから。

「故郷目指して飛んでゆけ」の後の間奏の部分、

4小節目〜5小節目にかけて、ハーフディミニッシュディミニッシュの両方が出てきます。

Ⅳ→ ♯Ⅳm7♭5 →Ⅴ→ ♯Ⅴdim7 →Ⅵと進行しています。

これも両パターン使用です。

 

 

 

今回はここまで!

次回以降も「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう!」編が続いてしまいそうです!笑

 

 

 

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*1:これを「減7度」といいます。