今回は6回目。sus4(サスフォー)です!
このシリーズの記事一覧
④-1モーダルインターチェンジ
④-2セカンダリードミナント
④-3リレイテッドⅡm7
④-4パッシングディミニッシュ
④-5分数コード
④-6 sus4 ←今回
④-7aug
④-86thコード
sus4
「サスフォー」と読みます。
「suspended 4th」の略で、ルート、4度、5度からできています。
この譜面だとCsus4というコード。
ド、ファ、ソになります。
「suspend」は「吊り上げる」という意味。
3度の音を吊り上げて4度にするというところから来ています。
ではここから、よくあるsus4の使い方を3つ紹介していきましょう!
Ⅰをsus4にする
まずは、Ⅰ(トニック)をsus4にするというもの。
sus4は終止感のないコードなので、
Ⅰsus4の後 Ⅰに進行して、解決させるのが定番です。
Cメジャーキーなら、
Csus4 → Cですね。
このパターンでは、メロディーも4度の音を取るパターンが結構使われています。
sus4をより際立たせ、コードの進行感を強調できます。
【参考楽曲】GLAY『HOWEVER』
実はsus4もサビで使われています。
1:21あたりから聴いてみましょう。
この曲はCメジャーキーですね。
Csus4のところで、メロディーも4度を取っているのにも注目してください。
同じパターンが用いられている曲
・SIAM SHADE『グレイシャルLOVE』
サビの、
「Glacial love」の部分がsus4です。
この曲もメロディーが4度を取っています。
Ⅴをsus4にする
次に、Ⅴ(ドミナント)をsus4にする手法。
やはり、Ⅴsus4の後 Ⅴに進行して解決させるというのがよく使われます。
Cメジャーキーなら、
Gsus4 → Gですね。
こちらも、メロディーに4度の音を取らせるパターンは定番です。
【参考楽曲】back number『繋いだ手から』
0:27あたりから聴いてみましょうか。
まず原曲キー(Eメジャーキー)のコード進行はこちら。
やはりsus4のところでメロディーも4度を取っているのが分かるでしょうか。
Cメジャーキーに直してみてみましょう。
こうなります。
同じパターンが用いられている曲
・スキマスイッチ『藍』
Aメロ、BメロにⅤsus4 → Ⅴが用いられています。
Ⅱをsus4にする
もうひとつがⅡをsus4にする手法。
これはⅡsus4の後 Ⅱに進行するのがほぼ100%です。
Cメジャーキーなら、
Dsus4 → Dmですね。
で、本来Ⅱはマイナーコードなんですが、メジャーコードに解決させるというパターンも結構あります。
Dsus4 → Dということです。
とくにこのメジャーコードに解決する方は意外性があり、
聴き手に「おっ?」という引っかかりを感じさせる効果があります。
【参考楽曲】松たか子『Let It Go』
0:12あたりから聴いてみましょう。
まず原曲キー(A♭メジャーキー)のコード進行はこちら。
前半はⅡsus4から本来のⅡmに解決。
後半はⅡsus4からメジャーコードに解決して、独特の雰囲気を醸し出すのに成功しています。
Cメジャーキーに直してみてみましょう。
こうなります。
同じパターンが用いられている曲
・ワンダフル☆オポチュニティ!『リモコン』
Aメロ、
「コレがワタシをリモートコントロールするきかいです」 の部分で使われています。
メジャーコードに解決していますね。
シンセのフレーズが、4度→3度(長3度)と動いているのが分かります。
今回はここまで!
次回も「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう」の続きとして、aug(オーギュメント)をご紹介します!
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